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香港の歴史ある豪邸、景賢里を訪問する☆King Yin Lei Public Open Day

土地の狭さ故、香港のほとんどの住居はタワーマンションや高層団地で、一軒家はほぼ見かけることがありません。でも、ないわけではありません。田舎の方に行くと、古い平屋のお家がありますし、景色の良い山の上や、海岸沿いなどには別荘のようなお家を見ることもあります。週末にその後者にあたる、あるお家にお邪魔しました。高級住宅街のミッドレベル地区にある「景賢里 (King Yin Lei) 」という豪邸です。


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一般開放の日 (景賢里公眾開放日 King Yin Lei Public Open Day) でした。「景賢里」は1937年に建てられた嶺南建築の住居です。嶺南スタイルとは、中国の嶺南によく見られる中華風と西洋風が合わさった建築様式のことです。外の門をくぐって入ると、ザ・お金持ちの象徴、大きくて深いプールが!ここだけで我が家の総面積を越えていそうです。


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この建物は香港の法定古蹟として登録されています。次の門をくぐると、レンガ造りの立派な建物が。当時の上流階級の暮らしを後世に伝える大事な役目を担った建物でもあります。中国建築と西洋建築をうまく合わせた建築デザインです。初めは香港の名家が建て、その後、別の家族に譲られたそうです。


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入場時間交代制のおかげで、そんなに混みあっていないので好きなだけ見学することができました。入ってすぐが、訪問客を迎える正廳 (メインホール)で、お隣は圓廳 (ラウンドホール) または、中餐廳 (チャイニーズダイニングルーム) と呼ばれる場所でした。天井の形と彫刻がユニークです。


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その先は建物の西側、西偏廳 (ウエストサイドホール) です。西餐廳 (ウエスタンダイニングルーム) とも呼ばれていました。テーブルを支える少年がかくれんぼしているみたいだなァと思いました。


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中庭には小さな芝生スペースもあります。中華風のような西洋風のような不思議な空間~。


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梁や壁、窓枠にも細かいデザインが施されていてこだわってるなァと思いました。中庭を抜けると建物の東側、東偏廳 (イーストサイドホール) です。こちらは中国式ホールで、家具などが置かれていました。別名、紫檀廳とも呼ばれていたそうです。紫檀は中心部が黒紅紫色で、 木目が美しく堅いことから家具材として重用されるインド南部の原産の木です。絨毯も特別なデザインで一点もののように見えました。


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建物の床の大部分は、このタイル模様でした。別のお家を建てるために一度取り壊されかけた景賢里は、保護団体や地域の人々の猛烈な反対により、修復・保存することになりましたが、当時のダメージは相当なものだったようで、これらのタイルも、オリジナルと新しく付けたタイルが混ざっているそうです。よく見ると色が違うものが、いくつもありました。


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見学者は大勢いましたが、順路が決まっているので、それぞれを見逃すことなく見学でき、人の流れもスムーズでした。ここからは2階部分と付属の建物についてご紹介~。階段で上へ上がると、お家のメインホールがあります。こちらには神棚やご先祖を祀る棚が置かれていたそうです。メインホールとつながっている正面ベランダからは香港の街が一望できました。お庭で子供や孫たちが遊びまわるのを、ここから優雅にお茶を飲みながら眺めていたのかなァ。


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2階には他にも浴室や厨房がありました。なぜかここだけ違和感のあるピンク色・・。ピンクのバスタブ、ピンクのトイレ。


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下の階は裏口につながっていて、そちらには倉庫やペットの檻がありました。


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別棟にも行ってみます。2010年12月に修復が完了したので、あまり古い建物という印象はありません。


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窓の形もそれぞれ異なり、贅を尽くした造りになっています。


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最後にチケットの入手方法です。一般公開の日程は決まっておらず、情報は不定期に発信されるので、歴史文物發展局のウェブサイトを確認する必要があります (ブログ最後に記載)。見学は午前9:30~11:00, 11:00~12:30, 14:00~15:30,15:30~17:00 の4セッションから。次回は11月17日、12月7日、8日の3日間ですが、チケット10,800枚 (先着順) はすでに配布完了だそうです。


ご参考までに:
今回のチケット (10月22日分) を入手したのは9月初めでした。見学日のかなり前に配布しているようですので、早め早めの確認が必要そうです。最高で1人4枚までのチケット (同日、同時間帯) をリクエストできます。配布場所は以下の通りでした。
* Hong Kong Heritage Discovery Centre
* Museum of Tea Ware
* Hong Kong Heritage Museum

尚、チケットが余った場合は、Hong Kong Heritage Discovery Centre に置いてあるそうなので、聞いてみる価値はありそうです。この日は、景賢里の入り口を通りかかった外国人のご家族が「チケットがないけど入れる?」と聞いていて、ささっと入れてもらっていたので、こっそり聞いてみるものアリかもしれません。。


一般公開していない "プレミア" 建物は、他にもあります。



嶺南建築の住居にはこんなものもあります。ご興味がおありの方はこちらからどうぞ。

< 景賢里 >
🏢 半山區司徒拔道45號景賢里
💻 https://www.heritage.gov.hk/en/whatsnew/events_34.htm
💻 http://www.amo.gov.hk/en/monuments_85.php
💻 http://www.info.gov.hk/gia/general/201708/27/P2017082500377.htm?fontSize=1

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ご覧いただきありがとうございました。Thank you for reading.
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by ni07050 | 2017-10-23 15:46 | 歴史的建築 巡り | Comments(0)